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カムチェーンについて

カムチェーンについてお知らせします。
最近ですが、カムチェーンの問い合わせが増えまして。その点について詳細をお知らせします。
なるべくまとめましたが、これが限界です。
まず、ジェイズで販売させていただいている通り、商品名は「強化チェーン」です。CB750Fから1100F,1100Rまで
CBシリーズと、CBX1000(正式名CBX)の純正カムチェーン 形式82シリーズからより破断強度の増した 形式97シリーズ
を販売しています。
粗悪な海外製といううわさもありますが、れっきとしたホンダ純正と同じメーカー ボルグワーナーモールステックジャパン(株)
で製造されています。
ホンダのみならず、国内、国外の自動車、バイクメーカーに供給されているメーカーです。ちなみに販売製品は
国内生産です。

まず強度を示す次の資料を見てください。
上の97シリーズが強化タイプ 下の82シーリーズが80年代の純正に使われてたチェーンの詳細です。
チェーンのピッチ、幅、リンク厚、幅全て同一寸法。
次に、メーカーの秘密事項で記載はありませんが、プレートの材質、表面処理も同じでプレートの硬度変わらず
駆動されるカム、クランクスプロケットへの攻撃性も変わりません。
硬度から食い込むことは考えられません。
リンクプレートの形状も全く同じなので、クランク、カムシャフトのスプロケットへのかみ合いも同じで
違うところは破断強度です。文字通り強化タイプ97が強くなっています。
駆動用のドライブチェーンにも規格があるので、メーカーや銘柄が違っても問題なく作動するのと同じ原理です。
428、520.525、530のサイズ表示でおなじみですね。
そのドライブチェーンも、近年非常に強度が向上し、チェーンの寿命が著しく伸びて、使用距離、期間が延びているのを
ご存知でしょう。 それと同様に考えて良いと思います。
サイズ共通の強化版ですね。

0.jpg

他にも違うところがもう一箇所  それは「ピン径」です。
強化の97シリーズの方が細くなっています。 強化なのに細い!!??と思ってませんか?

20170701m

この原理を考えてください。(手書きイラストすいません)
板の大きさ、厚みが同じなら空いた穴が大きいほど引っ張ると千切れやすいでしょ。
あれと同じ原理です。
金属の板は、負荷がかかり左右に引っ張られると、弾性限度までなら引っ張られても元に戻り
それ以上の負荷がかかると降伏点に達し、板に亀裂が入り、次は最大応力に達すると後は切れるだけ。
強度設計は、弾性強度よりの下の負荷で設計製造されています。
計算だけでなく製造メーカーは、数々の(相当数の・・・)実用、実験から得た経験値から設計製造しています。

板の強度は分かった、ではピン径が細くなってるからピンが折れてるのでは?と
思うかも。
使用するエンジンの負荷ではピンは折れないと断言するほどの余裕を持って作っているので
破断実験でも、ピンが先に切れる、折れることはまず無いとのことです。
その小径ピンへの変更で、強度を上げているわけです。

強度のイメージです。
旧チェーンの限界が来るまで、旧、強化共になんら変わりなく作動。もし
何かが原因で旧チェーンの強度限界を超えると、強化の破断強度まで耐えてくれる訳です。
強化が切れた場合、間違いなく旧チェーンは切れているのです。

20170701ml


チェーンを画像で比べましょう
カムドリブンに取り付けた状態。主な中央3-4枚交互に繋がっているのがリンクプレート
新旧形状、厚み同じ、ピン用のあな径が異なります。
両サイドに1枚づつあるプレートがガイドプレート、スプロケから外れるのを防ぐと同時に
強度にも関係しています。
新旧で形状が異なり、機能も違います。

6.jpg

9.jpg
8.jpg

上が旧 82
下が強化 97 両サイドのガイドプレートの違いが分かります。この形状違いで細く見える
事もあるようですが、枚数は変わりません。

3.jpg

次に裏から メインのリンクプレートは新旧見分けが付きません。

7.jpg

ガイドプレートの形状変更は、チェーンの長期使用などで発生する、暴れの対策です。
考えてみてください。
新品のエンジンはメーカー設計の新品のクリアランスです、しかし距離走ったエンジンはその
クランクや、カムホルダーのクリアランスが増えること、カムチェーンの伸び、カムチェーンテンショナーの劣化、磨耗などで
正常な動きが出来なくなってきます。
また、強烈なエンブレがかかった際に暴れるので、それを軽減する形状になっています。
古い設計でもエンジンオーバーホールすればクリアランスは正常に戻ると思いますが
それは、クランクメタルは交換できても、カムホルダー内径は距離、使用方法で広がる一方なのです。

最後に、最も重要な事です。
長年蓄えてきた感覚などももちろん大事ですが
数字は間違いない判断材料です。

1100、900のカムチェーンAが販売終了になって、純正と同一の物の生産依頼をしました。
その販売実績が 調べると186本
「切れた」と報告があったのは6本 

一般に工業製品の不良率は 0.005%以下を目安にします。1000台の内5台以下のトラブルで無いといけませんが
6/186は多すぎます。  1000台の内 32台となります。
そこで、より信頼性の高いチェーンの販売を依頼したところ、現行車に使われている高性能チェーンを
CB-F,CBXに転用して販売に至りました。

販売実績は 487本
「切れた」と報告は2本です。 1000台の内4台の割合

もちろん、旧、強化共に切れた報告いただけなかったケースもあるかもしれませんが、販売本数に対し
発生率は強化が圧倒的に低い。
でも、もし今後の販売で、連続して発生率が増えた場合は隠さず
お知らせします。

自社で売っているからといって、それを擁護するつもりは有りませんが、数字のもたらす意味は大きいのです。
また全国で行われている旧車レースへ参加のCBで使っていただいているカムチェーンは
この「強化」を使っていただいているエンジンが多く、切れたという報告はいただいていません。

では強化でも切れるのは何故??
正確な答えを導き出すのは難しいので、予想も入りますがエンジン本体の経年による、寸法変化や
マニュアルテンショナーの調整不良など複合的な理由での破断と思います。
中古テンショナーの使用だと、スライダーのラバーの硬度の変化もあるでしょう。
同じ形式のチェーンを使っている 最新CB1300SF新車でも切れている実情もあります。

それと、1100Fテンショナーに私は良い印象はありません。チェーンが切れていなくても
今までOHした1100エンジン(FもRも)はどれもことごとく1100用テンショナーは破損、破断、過度な磨耗
でしたテンショナーの改善が必要と思います。

改善したテンショナーの必要性も強く感じます。


主観も入りましたが、製造メーカーの資料、コメントをお借りしてチェーンの説明と致します。
参考にしてください。


















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  1. 2017/07/01(土) 07:13:26|
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